ここでは、耳・目・歯・毛並み・うんちなど、日常でできる健康管理・観察のコツを網羅的にご紹介します。
はじめに「健康チェックの大切さ」

うさぎは、体調の変化を隠す動物です。

なぜかというと、うさぎは食べられる立場の動物だから。
体調が悪いと知られると、捕食動物に狙われやすくなってしまいます。

そのため、見た目は元気そうでも、不調を抱えていることがあるんです。

だからこそ、毎日のちょっとした変化に気づくことが命を守るポイント。

うんちチェック

健康なうんちとは?
理想的なのは、コロコロと大きくて丸く、ほぼ一定の大きさ。これが健康のサインです。

もし小さかったり歪な形なら注意が必要。

消化不良や毛球症、ストレスが原因のこともあります。

また、食物繊維不足やペレット・野菜の与えすぎでも腸の働きが乱れ、うんちが小さくなることがあります。

毛球症では毛でつながった「数珠便」になることも。

毎日のうんちチェックが、何よりの健康バロメーターです。

危険なサイン
まず、ほとんど出ない、または極端に小さい場合。
胃腸うっ滞かもしれません。すぐに獣医さんへ。

次に、下痢のようにベタベタのうんち。
これも要注意。
栄養の偏りやストレスが原因になることがあります。

大きな音や不衛生な環境、移動や長時間の接触は、消化器官に悪影響を与え下痢の原因になることがありますので、注意したいですね。

さらに『腸毒素血症』という病気にも注意。
腸内のクロストリジウム菌が増えると、ゼリー状の粘液や水っぽい泥状の下痢をし、おなかの痛みや食欲不振、発熱を伴うこともあります。

盲腸便は正常
柔らかいけどぶどうの房のような形は盲腸便。これは正常です。

食欲&行動チェック

「牧草をあまり食べない…」「水を飲まない…」これは要注意!
胃腸の動きが停滞する“胃腸うっ滞”や、歯の噛み合わせの異常“不正咬合”の可能性があります。

「じっと動かない」「隅でうずくまる」
これは体調不良や痛みを訴える危険なサイン。
うさぎは本来、体調の悪さを隠す動物なので、すでに症状が進んでいることもあります。

“いつもと違う”と感じたら、早めに病院へ連れて行きましょう。

外見チェック(耳・目・毛並み)

まず耳です。
室温が高くて暑いとき、うさぎは耳を立てて走ったり、頭を振って耳を揺らすことがあります。
これは、熱中症の可能性がありますので、すぐに室温を調節してください。。

涼しい場所に移して、濡れタオルなどで体を冷やしてあげましょう。

逆に耳が冷たく、白っぽいときは低体温の可能性があります。
うさぎは病気で体調を崩すと体温が下がり、耳も冷たくなります。

胃腸うっ帯などでも起こるので、できるだけ早く病院へ連れて行きましょう。

目や鼻の涙・鼻水、毛並みのツヤの変化も、健康のバロメーターです。
毎日のスキンシップで、早めに気づいてあげましょう。

季節の注意点&病院へ行く判断基準

うさぎさんは季節の変化にとても敏感。

夏は熱中症や食欲低下に注意!
室温は20〜23℃、湿度は30〜60%を目安に調整してあげましょう。

冬は冷えによる胃腸トラブルが多い季節。
うさぎさんはお腹を床につけてくつろぐので、冷やさない工夫が大切。
床暖房や電気マットがおすすめです。

「半日〜1日、食欲がない・うんちが出ない」
そんな時は、迷わず病院へ行きましょう。

「ちょっと早めに病院」くらいで、ちょうどいいんです。

まとめ
いかがでしたか?
「健康チェック」と聞くと、難しいことのように聞こえますが、実は、どれも、日常でできることばかり。
日ごろから、うさぎさんをよく観察して、小さな変化に気づいてあげましょう。
愛情をもって、スキンシップをしてあげると、小さな変化に気づきやすくなりますよ。


