うさぎの「足ダン」とは? 理由や対策を知ろう

突如始まる、ダンッ!ダンッ!

そう、これぞ、かの有名な「足ダン」です。

小さくてかわいいうさぎからは想像もできないような大きな音。

今回は、うさぎの「足ダン」について、迫りたいと思います。

目次
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うさぎって怒るの?

ただ単に、長い耳をして、かわいい姿をしているのが、うさぎの仕事ではありません。

うさぎは、人間のようには話さないですが、とっても、感情豊かな動物なんですよ!

もちろん、怒ることだって、あるのです!

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怒ったうさぎはどうするの?

「私、今、激おこなんです!」なんて、うさぎは話すことができません。

犬や猫のように、鳴いたりもしません。

その代わり、スタンピングという、強烈な音を出します。

スタンピングとは、後ろ足で「ダンッ!」という音を出して、床を踏み鳴らす行為で、別名「足ダン」と呼ばれています。

本人(?)は、真剣に怒っていますが、それも、かわいらしいしぐさの一つだったりします(^-^;

ぷりぷり怒るうさぎ

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足ダンとは?

あまり、いいイメージのない足ダンですが、うさぎが意思表示をするための、大切な手段。

鳴くことができないうさぎにとって、大事な自己主張なのです。

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かわいいうさぎの姿からは、想像もできないような、大きな音で、人間の方がびっくりしてしまうことがほとんど。

のんびりくつろいでるときに、大人しくしているかと思ったら、突然始まる足ダンには、「何事?」と、驚くばかり。

近所迷惑にならないか、心配になるレベルです。

ケージのすのこを巻き込むと、「ガッシャーン!」なんて、強烈な場合も。

もちろん、足ダンタイムには、昼も夜も関係ありません。

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体勢

小さな前足で体を固定し、小さくジャンプをするように、後ろ足で、「ダンッ!ダンッ!」と地面をたたきつけます。

小さな前足に比べて、うさぎの後ろ足といえば、後ろ足だけで立つことができる「うたっち」や、さらに、後ろ足だけで立って毛づくろいができるくらい、立派なもの。

小さなうさぎの身長からみても、長くて立派、筋力も発達しているのが後ろ足なのです。

大切なコミュニケーション

足ダンは、鳴かないうさぎにとって、飼い主さんへの、大切なコミュニケーションの一つ。

赤ちゃんが泣いたら、親は、対処しますよね。

声を出して、コミュニケーションがとれないうさぎは、全身を使って、コミュニケーションをとろうとします。

家族の一員として、うさぎからのコミュニケーションボールを受け止め、きちんと向き合ってあげてくださいね。

うさぎの怒りに耳を傾ける女性
足ダンは大切なコミュニケーション

実は、あまり足ダンしない子も

私が今まで接してきたうさたちは、爪切りや通院以外で、めったに足ダンをしませんでした。

今回、いろいろと調べていると、中には、半日も足ダンをしている子もいるらしいのです。

一般的には、おっとりした子より、神経質な子の方が、足ダンをすることが多いようです。

見上げるうさぎ

足ダンの原因

それでは、足ダンの原因は、いったいどんなことなのでしょうか?

それには、野生のうさたちが、本来、どんなときに足ダンをするのか、見てみる必要がありそうです。

野生のうさぎの場合

仲間に危険を知らせるとき

野生下では、食べられる立場のうさたちは、天敵が近くにいることを仲間に知らせる手段として「足ダン」をします。

地下にもぐったり、地面の上で暮らしている野生の穴うさぎは、仲間に聞こえるように、思いっきり地面をたたきつけることで、その危険を仲間に知らせます。

確かに、あの力で地面をたたかれたら、巣穴にいる子たちもびっくりしますよね。

ペットのうさぎの場合

ペットのうさぎにも、野生としての習性が色濃く残っています。

足ダンの対象物がなくなったり、危険が解消されるまで、足ダンは延々と続きますので、たとえささいなことでも、足ダンの原因が何なのか、探してみましょう。

それでは、ペットのうさたちは、どんなときに足ダンをしてしまうのでしょうか?

ストレスを感じているとき

うさぎは、とてもストレスを感じやすい動物です。

ちょっとしたことでも、いつもと違う様子を察知したら、警戒したり、おびえたりして、それが足ダンにつながることも。

それでは、どんなことがストレスになるのか、見ていきましょう。

最もありがち、音

うさぎの足ダンで、最も多いのが、音。

幸か不幸かお耳のいいうさぎは、人間が感じることができないような高い音や遠くの音まで聞こえてしまうのです。

人間にとっては、大した音ではなくても、うさぎが身の危険を感じる音だ!と、判別してしまうと、足ダンを始めてしまうことも。

うさぎの足ダンの原因になる主な音は、以下のとおりです。

  • 近所の工事の音
  • 隣の人が帰宅したときの、扉を閉める音
  • 外から聞こえるバイクの音
  • 外から聞こえる大声での話し声や笑い声
  • 雷の音
  • 花火の音
  • 飼い主のくしゃみ
  • 飼い主が、お皿を落とした音
  • 電子レンジの音

うさぎが嫌いな音

心当たりはないけれど、うさぎが足ダンを始めたときは、人間には聞こえない音を、うさぎが察知したのかもしれませんね。

ー ー 余談ですが、わが家で実際にあった、びっくり足ダン ー ー

それは、飼い主がのんびり野球中継を見ているある日のこと。

突然、うさぎが足ダンを始めたのです。

しかし、家の中にも、外にも、普段と違う様子はありません。

いろいろ調べた結果、うさぎは、カラスの声に反応して、足ダンをしていました。

甲子園球場からの中継マイクが、近くにいるカラスの声を鮮明に拾い、家の中にカラスがいると判断したみたいですね。

この場合は、9回裏2アウト満塁だろうが何だろうが、ボリュームを下げるか、チャンネルを変えるしかなさそうです(^-^;

それにしても、中継マイクって高精度なんですね~。

カラスの音声を拾った野球中継

ー ー 大きな地震の前に足ダンした子も ー ー

うさちゃんの中には、1995年(平成7年)1月17日に発生した阪神・淡路大震災や、2018年 ( 平成 30年) 9月6日に発生した北海道胆振東部地震の前に、足ダンした子もいたそう。

このことから、うさぎの足ダンは大地震の前兆では?という、議論もあるらしいのです。

足ダンが、大地震の前兆かどうかは別として、大地震の前に起こる地鳴りの音をうさぎが察知し、足ダンにつながったのではないかと思います。

一緒に暮らす、別のペットが怖いとき

一緒に暮らす他のペットが怖くて、足ダンする子もいるようです。

この場合の足ダンは、かなり深刻で、ストレスを感じ、おびえながら生活している可能性が高く、寿命を縮めてしまう要因となることも。

牧草を食べるうさぎ

ただびっくりして、パニックになっているとき

特別になにかあったわけではなく、ただ単にびっくりして、パニック状態で足ダンすることもあります。

それでは、どんなことにびっくりするのか、見ていきましょう。

見慣れないものを見たとき

見慣れないものをみたときも、足ダンをする子が多いようです。

私も、帰宅して扉を開けた途端に逃げられたこともありますし、中には、美容用のパックをして足ダンされたという気の毒な飼い主さんも・・。

パックした飼い主に驚くうさぎ

寝ていた飼い主さんが急に起きたとき

急な動きにびっくりしやすいうさぎは、飼い主さんの急な動きも例外ではないようです。

寝ているはずの飼い主さんが急に起きたり、寝返りをうったりしても、びっくりしてしまう子も・・。

ちょっと、飼い主さんに同情します。

嫌なにおいがしたとき

嗅覚の優れたうさぎは、嫌なにおいがしたときも、足ダンをする子がいるようです。

人工的なにおいがしたとき

人間にとっては、なんでもない香水や整髪料のにおいも、うさぎにとっては、嫌なにおいに分類されてしまうことも。

人工的な臭いのするもの

他の動物のにおいがしたとき

他の動物のにおいも足ダンの原因になったりします。

例えば、帰り道、偶然出会ったわんこがかわいかったので、なでて帰ったら、自宅のうさぎに足ダンされた、なんてことは、ありませんか?

うさぎにしてみれば、自分のテリトリーに、他の動物のにおいが侵入してきた、危険だ!などと判別されてしまうようです。

自分のにおいがしないとき

縄張り意識が強いうさぎは、ケージがきれいになりすぎて、自分のにおいがなくなりすぎても、ストレスになるようです。

そんなときは、ケージを一気に洗うのではなく、パーツごとに分けて洗うのがおすすめですよ。

不愉快なとき

警戒だけではなく、不愉快なときも、うさぎは足ダンをします。

それでは、具体的に、どんなことが不愉快なのか見ていきましょう。

キャリーを見たとき

通院や爪切りに行くときに使うキャリーは、うさぎにとって、「不愉快なもの」に該当してしまいます。

これは、ちょっと仕方がない部分もあるのかも・・。

抱っこされたとき

かわいいので、抱っこしたくなりますが、野生下では食べられる立場のうさぎにとって、身柄を拘束される抱っこは恐怖でしかありません。

無理やり抱っこするのは、絶対にやめましょう。

触られたくない体の部分を触られたとき

うさぎは、おなかや足の裏を触られるのが嫌いな子が多いように思います。

足を延ばして寝ている姿を見ると、モフモフの足の裏を触りたくなりますが、無駄に足ダンさせないためにも、ほどほどにしましょう。

ケージのレイアウトが変わっているとき

ケージの中は、そのうさぎのテリトリーなので、荒らされることを嫌います。

こちらがよかれと思ってしたことでも、うさぎにとっては、縄張りを勝手に荒らされた!、と判断されてしまうことも。

注意しましょう。

催促しているとき

催促していて興奮しているときも、足ダンをすることがあります。

どんな場合があるのか、見ていきましょう。

ご飯が欲しいとき

ご飯をあげようと思って、こちらが、もたもた袋と格闘していると、足ダンして催促されることがあります。

うさぎは、とても正確な体内時計の持ち主なので、ご飯の時間も、定刻にあげてくださいね。

ご飯がなくて怒るうさぎ

ー ー 夜中におなかがすいたときは? ー ー

夜中におなかがすいたときに、足ダンをして飼い主さんに知らせるうさちゃんもいるようです。

飼い主さんの中には、ペレットの量を多くして対応されている方もおられるようですが、この方法は、あまりおすすめできません。

夜中におなかがすいた場合は、あくまでも、牧草を食べてもらいましょう。

うさぎが「おなかがすいた」と足ダンを始めたら、「牧草があるでしょ、牧草食べて」と声をかけ、あくまでも牧草を食べるように勧めてくださいね。

遊んでほしいとき

遊んでほしいときや、構ってほしいときなどにも、足ダンする子がいるようです。

言葉で伝えることはできませんが、本当に人間の子供と同じですね。

うさぎが「遊びたいよ!」と言っているときは、コミュニケーションを兼ねて、できる限りうさぎが納得するまで、遊んであげてくださいね。

ー ー 深夜に、「遊んで」足ダンがあるときは? ー ー

遊び疲れて、ぐっすり眠ってくれるといいのですが、中には、深夜に、遊んでアピールをする子も・・・。

こんなときは、遊んであげる時間を、寝る直前にして、くたくたになるまで遊んであげると、深夜足ダンも解消されることがあるようですよ。

寝るうさぎ

その他の足ダン

発情期

発情期のオスは、足ダンをすることがあります。

嬉しいとき

嬉しくてテンションマックスのときも、足ダンをすることがあります。

警戒時の足ダンは、体がこわばり、おびえた目をしているのに対し、嬉しいときの足ダンは、目がイキイキしていて、動きも、楽しそうにぴょんぴょんしているので、一目で判断ができると思いますよ。

おやつをもらっているうさぎ

うさぎの足ダンをやめさせるには

嬉しい足ダンはともかく、ストレスや不安の足ダンは、体にも精神的にもよくないので、早くやめさせたいですよね。

そのためには、足ダンの原因になっているものを取り除き、根気よく、うさぎと向き合ってあげましょう。

音が原因の場合

音が原因で足ダンしている場合は、原因となる音を取り除く、あるいは、ボリュームを下げるなどの対処をしてあげましょう。

しかし、うさぎは、人間よりもずっと高い音を聞くことができてしまいます。

人間とうさぎが聞こえる音の高さのちがい

人間には聞こえない音で足ダンしている場合は、がんばって、なだめてあげましょう。

他のペットが原因の場合

他のペットの音や、においが原因の場合は、完全に取り除くことは難しくても、部屋を分けるなどの工夫をしてあげましょう。

抱っこが原因の場合

野生において食べられる立場のうさぎは、基本的には、抱っこが嫌いです。

しかし、爪切りや通院など、やむを得ない抱っこもありますよね。

この場合は、おやつなどで、気を紛らわせるなど、対策をしてみましょう。

狭いケージが嫌な子も

私は、放し飼いでしかうさぎを飼ったことがないので、このパターンは知らないのですが、ケージ飼いから、サークル飼いや放し飼いにしたところ、足ダンがピタッと止まった、という例が、多数あるようです。

放し飼いは難しい方でも、サークル飼いなら、一度検討してみてはいかがでしょうか?

お部屋のスペースに合わせて、形を変えられる、とっても便利なサークルです。

うさぎの気持ちに寄り添って

とはいえ、足ダンの原因が、なかなか判別できないことも。

こんなときは、うさぎの気持ちに寄り添って、うさぎを観察してみましょう。

環境の変化はないか、不快にさせていることはないか、うさぎ目線で考えてみると、見えてくることがあるかもしれません。

無視は禁物

「足ダンは、うさぎのわがままの場合があるので、しつけのために無視をした方がよい」という意見もあるようですが、私は、無視は禁物だと思っています。

何かしら、不安などがあっての足ダンなので、なかなか原因は特定できなくても、「大丈夫だよ、怖くないよ」などと、声をかけてあげてください。

私も最初の子を飼ったとき、しつけのためにと思って、いろいろ試したのですが、正しいかどうかわからないしつけは、亡くなってから、本当に後悔します。

うさぎからの「足ダン」というメッセージを、ちゃんと受け止めて対処してあげてくださいね。

足ダンの防音対策

うさぎの足ダンは、危険を知らせるための習性なので、完全になくすことはできません。

昼夜を問わず、かなり大きな音がしますので、場合によっては、足ダンによるご近所への防音対策もしておきましょう。

特にケージ内で足ダンする場合は、1ダンごとに「ガッシャーン!!」という音が出ますので、対策が必要です。

  • ケージの下に、衝撃を和らげるマットを敷く。
  • ケージの中の物(すのこやトイレなど)を固定する。
  • ケージの天井部分も固定する。

防音対策よりも大切なこと

防音することで、ご近所への騒音は対策できたかもしれません。

しかし、防音対策自体は、足ダンの解決策ではありません。

足ダンの騒音が気になる場合は、防音対策と同時に、足ダンを減らせるように、うさちゃんに対処してあげることも大切です。

足ダンが招く病気

ソアホック

うさぎの足裏には、肉球がなく、ふさふさの毛で覆われています。

しかし、度重なる足ダンにより、足の裏にダメージを受けてしまうと、足裏の毛が脱毛し、皮膚が炎症を起こす可能性があります。

骨折

うさぎの骨は、軽くてもろいため、床に強く足をたたきつけると、骨に強い衝撃がかかり、骨折する可能性があります。

いかがでしたか?

足ダンは、うさぎからの大切なメッセージ。

うさぎの目線に立って、うさぎの気持ちについて、考えてあげてくださいね。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました(^_-)-☆

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